ワインを科学で理解する授業:「ワイン品質評価学」(3年次・後期)
本授業では、ワインの外観・香り・味わい・総合判断の4つの視点から、品質を科学的に評価する方法を体系的に学びます。ブドウの栽培環境(テロワール)や醸造・発酵・熟成条件と品質の関係を理解し、科学的根拠に基づく評価力の習得を目指します。
この日の授業では、テイスティング用グラスを用い、ワインの発酵で生成される代表的な香り成分を溶かした水溶液(※アルコールは含まれていません)を用いた実習を行いました。
学生は「バラのような香り」「リンゴの香りに近い」など、具体的な表現で香りを言語化し、スマートフォンから回答を入力します。即時に結果を全員で共有することで、自身の感じ方と他の学生の評価を比較し、香りの捉え方の多様性を学びます。
また、生化学や食品科学で学んだ知識をもとに、「どの成分がどの香り・味わいに関係しているのか」を考察することも、本授業の大きな特徴です。
座学と実験を連動させた学び
同じ週の学生実験では、赤ワイン中の総ポリフェノール量、アントシアニン量、タンニン(プロアントシアニジン)量、Ca²⁺濃度などを実際に定量分析します。
座学と実験を組み合わせることで、理論と実践を結びつけ、より深い科学的理解と実践的技能の習得を目指しています。
「食」と「科学」をつなぐ教育を目指して
本授業では、ワインの品質評価に加え、世界のワイン文化や、飲酒が身体や社会に及ぼす影響についても取り上げています。地域食物科学科では、食を通じて地域や社会を理解し、科学的視点から深く学ぶ教育を展開しており、本授業もその一環として位置づけられています。
学生には、科学的知識と実践的技能をバランスよく身につけ、「食」と「科学」をつなぐ人材として成長することを期待しています。
(担当教員:久本雅嗣)



